FRBの0・75%利上げにしめされるものは何か——東西の帝国主義の抗争

FRBの〇・七五%利上げにしめされるものは何か——東西の帝国主義の抗争

 

 六月一五日に、アメリ連邦準備制度理事会FRB)は、急激に進行するインフレを抑えるために、政策金利通常の三倍にあたる〇・七五%引き上げることを決定した。ニューヨーク市場の株価は、その前日には暴落し、当日にはその利上げは織りこみ済みとして平静をとりもどしたのであったが、翌日にはまた下落した。東京市場の株価もまた、これに連動した。日銀は、日本経済の低迷を打開するために大規模な金融緩和政策を維持しており、しかもその維持を決定したことからして、円相場は下落しつづけている。

 金融市場のこの表層の動きは、帝国主義世界経済がはらむ新たな変化の露頭にほかならない。なぜなら、この動きは、スターリン主義政治経済体制から転化した東の帝国主義諸国(ロシア・中国)と伝統的な旧来からの帝国主義諸国(アメリカ・西ヨーロッパ諸国・日本)との、現下の激烈な軍事的・政治的・経済的の抗争に規定されているのだからである。

 この動向は、根源的には、資本制生産の根本法則たる価値法則の盲目的貫徹に決定されているのである。

 東西の帝国主義諸国の国家権力者および独占資本家どもあるいは官僚資本家どもは、みずからの危機を、労働者階級と勤労諸階層の搾取と収奪と抑圧の強化によってのりきることを策しているのである。

 彼らのこの策動をうち砕き、彼らの支配をその根底から転覆するために、全世界のプロレタリアは団結しよう!