マルクス
〔33〕 人間は、概念を、現実的なものを抽象するというように頭を働かせることなく、知識として身につけている! 考えてみると、どうも、われわれ人間は、もろもろの・それなりに抽象的な概念やきわめて抽象的な概念を、直接的現実を直接的に反映したかぎ…
〔28〕 マルクスは、商品に体化された労働の、そして資本に吸収される生きた労働の根底に、労働の本質形態をつかみとった マルクスは、資本制生産の直接的現実を下向的に分析したその下向のどんづまりにおいて、すなわち資本制生産の普遍的抽象のレベルに…
〔27〕 『資本論』が普遍的抽象のレベルにおいて展開されていることは、「労働の質」の規定を見るとわかる マルクスは『資本論』を、資本制生産の直接的現実を下向的に分析し、その普遍的抽象のレベルにまでほりさげて、この理論的レベルにおいて叙述して…
〔26〕 『資本論』の叙述を、マルクスの下向的な思惟との関係において考察しなければならない 『資本論』においては、一つの資本は総資本として意義をもち、一人の労働者はすべての労働者として意義をもつものとして論述される。それぞれの資本はさまざま…
〔25〕 『資本論』の冒頭の展開と、これを書いたマルクスそのものを、われわれは、どのようにつかみとるべきか 『資本論』は次の文章をもってはじまる。 「資本制生産様式が支配的に行われる諸社会の富は一の『膨大な商品集聚』として現象し個々の商品はか…
〔24〕 貨幣を廃止するためには、交換そのものを廃止しなければならないことを、マルクスは、貨幣の発生史として明らかにした マルクスは、『資本論』第一巻 第一篇 第一章 第三節「価値形態または交換価値」の最初に、これから明らかにすることを次のよう…
〔21〕 マルクスの、商品価値の規定とその背後の論理——マルクスをつきうごかしていたものは何か マルクスは、『資本論』の第一巻 第一篇 第一章 第一節において、商品価値を次のように規定した。これは、価値法則とよばれる。 「ある使用価値の価値の大い…
〔18〕 直接的生産過程の分析にたちもどる――生きた労働の二面的性格 われわれは、『資本論』の最初に展開されている商品の諸規定について学んできた。ここで、その前に学習したところの、直接的生産過程の分析にたちもどろう。 われわれは、商品の二要因た…
〔17〕 商品A=商品B――価値鏡 「x商品A=y商品B すなわち、x量の商品Aはy量の商品Bに値する。」(長谷部訳、青木書店版、一三四頁) 「あらゆる価値形態の秘密は、この簡単な価値形態のうちに潜んでいる。だから、これの分析は本来的な困難を呈する。…
〔16〕 価値形態――貨幣形態の論理的な発生史・すなわち・価値形態の発展の論理的解明 『資本論』の「第一部 資本の生産過程」「第一編 商品と貨幣」「第一章 商品」において「第一節 商品の二要因――使用価値と価値」「第二節 商品で表示される労働の二重性…
〔14〕 商品の価値の大いさ ある商品が他の商品をみずからに等置することによって、これらに対象化されている労働の有用的性格は消失し、これらの労働は等質なものとなる、すなわち価値の実体として抽象的人間労働という規定をうけとる、とともに、それぞ…
〔11〕 使用価値と価値 第二パラグラフ以下の論述は、始元を出発点とする上向的展開における下向的分析といえる。 ここでは、資本制生産を物質的基礎とする資本制商品が下向のどんづまりたる・もっとも抽象的な論理的レベルにおいて明らかにされているので…
〔10〕 『資本論』の冒頭にもどる――商品 資本が賃労働をどのようにして搾取するのかということの基本的な構造をみたうえで、『資本論』の冒頭にもどる。 私がこのような順番で論じてきたのは、私のこの文章を読んでくれる若者たちとすべての人たちに、今日…
〔9〕 人間生活の永遠的な自然条件としての労働過程 マルクスは『資本論』第一巻第三篇第五章の第一節において、労働過程の諸規定を明らかにしている。この節の最初の一パラグラフと最後の部分を取り去るならば、その論述は労働過程一般の諸規定を明らかに…
図解 商品=労働市場と直接的生産過程の弁証法 この図を見ながら、前回の「さあ跳べ、ここがロドス島だ!」を考えてください。
〔5〕 幼虫から成虫へ――ここがロードゥス島だ、ここで跳べ! 『資本論』第一巻 第二編 第四章「貨幣の資本への転化」に次の叙述がある。 「だから資本は、流通から発生しえないのと同様に、流通から発生しえないのでもない。それは流通から発生しなければな…
〔1〕 『資本論』は、生産者を収奪した資本主義の成立史からはじまっていなかった 私は、若いころ、受験勉強をし競争をしていい学校に入り、いい会社に就職して、いい生活をすることをめざす、というこの社会を変えなければならない、と考えていた。考えな…
『資本論』の第一巻的アプローチと第三巻的アプローチ われわれは、マルクスの『資本論』の展開を深くつかみとるために、それの第一巻と第三巻とのアプローチの違いについて考察しなければならない。 『資本論』は、資本制生産の普遍本質論をなすのであって…
不破哲三の言う「マルクスの「発生論的方法」」なるもの 日本共産党は、不破哲三がマルクスの『資本論』の方法を「発生論的方法」というように論じていることについて、次のように解説している。 「講義第1回では、マルクスの「発生論的方法」が詳しくとり…
日本共産党の、不破哲三の『資本論』解説の解説——「市場経済」活用論とその基礎づけ 日本共産党は、不破哲三の『資本論』解説を次のように解説する、 「さらに、『57~58年草稿』の「序説」として書かれた「経済学の方法」をとりあげて、理論的な研究を…
必要労働と剰余労働にかんするマルクスの規定 マルクスは次のように書いている。 「……新たに創造された価値により投下可変資本の価値だけを填補するのであるから、価値のこの生産は単なる再生産として現象する。だから、私は、労働日のうち、この再生産が行…
賃金をもらって働くのはあたりまえだ、と思っていないだろうか。だが、それは国家の暴力によってつくられたのだ! 労働者のみなさん! 学生のみなさん! 労働者のみなさんは、いま、そして学生のみなさんは、卒業して就職して、賃金をもらって働くのはあたり…
マルクスの具体的な革命戦略論は「権力移動論」なのか マルクスとエンゲルスの具体的な革命戦略論を「権力移動論」と捉える見解がある。「権力移動論」とは、マルクスとエンゲルスは、ヨーロッパにおける革命にかんして、国家権力を掌握するのを、大ブルジョ…
マルクスが『資本論』で明らかにした、社会形態の解明という意味での形態論と商品論の内部における本質論と形態論 マルクスは『経済学批判』において「形態規定」という概念を多用している。しかし、この用語は『資本論』では基本的には出てこない。では、マ…
「対象化された労働」という『経済学批判』でつかわれている概念でもって『資本論』を解釈すべきではない マルクスは、『経済学批判』でつかっていた「対象化された労働」「商品に対象化されている労働」という表現を、『資本論』おいては基本的にはつかって…
マルクスの商品論における、思惟の働きにかんするアプローチと商品の運動にかんするアプローチ マルクスは、商品、すなわち他の労働生産物と関係をとりむすんでいる労働生産物を分析することをとおして、これらの商品を規定している抽象的人間労働をつかみと…
「形態とその実体」といいうるか。「価値の実体」「価値とそれのとる形態」「価値形態とその担い手」ではないか 論理的に言って、「形態とその実体」といいうるのか、ということを考察することが、ここでの課題である。いろいろと考えてきた結果として、その…
マルクスが『資本論』で明らかにしている「実体」の規定 マルクスは次のように書いている。 「さて吾々は、労働諸生産物の右の残りものを考察しよう。それらになお残っているのは、幻のような同じ対象性に外ならず、無区別な人間的労働の・すなわちその支出…
マルクスの『経済学批判』における労働の規定と「実体」という概念 マルクスは『経済学批判』において、「対象化されている労働」「対象化された労働」という概念を多く使用している。われわれは、これの内実がどのようなものであるのか、ということを検討す…
マルクスが『資本論』で明らかにした労働にかんしては、これを生きた労働というように把握すべきではないか 「実体」という概念と「担い手」という概念にかんしては、マルクスにしたがって、この両者を区別すべきではないか、ということを、私は提起した。こ…