帝国主義戦争の二一世紀的形態

帝国主義戦争の二一世紀的形態

 

 現下のウクライナにおける戦争は、中国に経済的にささえられたロシアのウクライナへの軍事侵略と、米欧日の帝国主義諸国から兵器を供与されたウクライナの軍事的反攻という形態をとっている戦争である。

 ロシアおよび中国は、スターリン主義官僚専制国家が転化したところの——すなわちその政治経済構造がスターリン主義政治経済体制の解体のうえにうちたてられた国家資本主義をなすところの——帝国主義国家である。アメリカ・西ヨーロッパ諸国および日本は、従来からそうであったところの帝国主義国家である。ウクライナは、現代ソ連邦を構成していた一共和国、したがってスターリン主義政治経済体制をとっていたそれが転化したところの資本主義国家である。それぞれの国家は、それがたどってきた歴史的過去に規定されてさまざまな政治支配の形態ないし統治の形態をとっているけれども、場所的には、その国家の本質はブルジョアジー独裁をなす。

 したがって、現下のウクライナにおける戦争は、帝国主義戦争の二一世紀的形態をなす、といわなければならない。

 われわれはこの認識に立脚して、「革命的敗北主義」「帝国戦争を内乱へ」というレーニンの原則を、今日的に、各国の階級情勢の具体的分析にふまえて適用し、反戦闘争および革命闘争の指針を解明するのでなければならない。