この社会の根本的変革と当面の要求の実現

この社会の根本的変革と当面の要求の実現

 

 労働組合員・組合役員のみなさん!

 組合のない職場でたたかっている労働者のみなさん!

 日々たたかっているなかで、次のことをどう考えたらいいのか、という問題に直面して人もいると思う。

 一方では、企業は、労働者を低賃金で雇い過酷な労働を強いている存在であり、こんな企業はぶっこわさなければならない、と思う、と同時に他方では、「人員を増やせ! 賃金をあげろ!」という要求を実現するためには、企業経営陣や管理者たちと話し合いのできる関係をつくっていかなければならない、「こんな企業はつぶしてしまえ」というわけにはいかない、と思い、ここのところをどう考えればよいのか、と悩む、という問題がそれである。

 この問題については、この社会を根本的に変革するということと当面の要求を実現するということを、分化して考える必要がある、と私は思う。

 労働者が資本家=経営者によって搾取されているということを解決するためには、労働者と資本家のこの関係そのものを根底からひっくりかえさなければならない。すなわち、資本家の利害を体現している現存の国家をうちたおし、労働者の国家をうちたてなければならない。企業自身を労働者のものとしなければならない。これは、労働者が団結してプロレタリア革命を実現する、という問題である。

 これにたいして、「人員を増やせ! 賃金をあげろ!」という闘いは、現在の経営者や管理者たちはそのままにしておいたうえで、労働組合・労働者の要求を彼らにのませ実現する、という闘いである。このばあいには、労働組合・労働者は、会社経営陣・管理者たちと交渉しなければならないのであり、労働組合・労働者の団結の力をしめすことが必要である。ストライキは、この団結の力をしめす闘争形態の一つである。

 われわれは、当面の要求を実現するための闘いに組合員・労働者たちを組織し、この闘いを展開することをとおして、この闘いに決起した組合員・労働者たちに、自分たちが労働者階級を解放する主体となるのだ、という自覚をうながし、彼らをプロレタリア革命の主体へとたかめていかなければならない。

 労働者階級を階級として組織していくのは、プロレタリア党なのであり、この労働組合・この職場に、われわれをその構成員として、プロレタリア党を創造し確立していかなければならない。

 こういうように考えたら、どうだろうか。