モディ首相、満面の笑み
議長国インドの交渉担当者たちが奔走して、G20首脳宣言の合意を取り付けた。
インドの首相モディは、9日午後の会議で「合意に至った」と表明し、満面の笑みを浮かべた、という。これは、グローバル・サウスの雄として、東西の両陣営の諸国をふくむG20を自国が牽引しえた、という権力者としての自信の表出であったのであろう。
宣言では、ロシアのウクライナへの侵略にかんして、ロシアを名指しすることは慎重に避けて、「すべての国は領土獲得のために武力を行使してはならない」と明記できた。「核使用の脅しは許容できない」とも書いた。また、「国際的な食料・エネルギー安全保障にたいする戦争の悪影響」を強調し、「食料やエネルギーの関連インフラへの攻撃停止を求める」としたうえで、「異なる見方や評価もあった」というように、ロシアに配慮する文言も入れることができた。
モディにとっては、このような宣言の合意ができた、ということそれ自体が大成果なのである。
また、各国・地域の承認を取り付けて、アフリカ連合(AU)を会議の新メンバーとすることができた。モディは、自信に満ちて、会議の冒頭でこのことを報告した。
モディは、広島でのG7首脳会議に自分自身が招かれ、インドはBRICSの一つの中心国であり、いまG20を自国の足場としえたことに、世界における自国の将来を展望したのだ、と言ってよい。
東西の帝国主義諸国家権力者どもと、そしてグローバル・サウスの国家権力者どもは、全世界の労働者・人民を餌食にし犠牲にして、むごたらしい争闘戦をくりひろげているのである。
これらの帝国主義諸国家権力・資本制諸国家権力を全世界的規模において連続的に打倒するために、全世界のプロレタリアートは団結しよう!