NHK「プーチン大統領はゆさぶりを強めてくる」と表現

NHK「プーチン大統領はゆさぶりを強めてくる」と表現

 

 今朝のさっきのNHKのニュースで桑子アナウンサーは、「プーチン大統領は外交面でも欧米へのゆさぶりを強めてくるとみられます」としゃべった。

 注目してほしいのは「強めてくる」という表現である。これは、明らかに、「プーチン大統領は外交面でも欧米へのゆさぶりを強めるとみられます」という表現とは異なる。「強めてくる」という表現は、欧米諸国の権力者の立場にたったものなのである。これは、自分に迫ってくる、ということをあらわす表現なのだからである。

 これは、NHKが、表現上でも、中立性をよそおうことなく、平気で欧米諸国の権力者の立場にたつようになったことを意味する。

 これは、桑子アナウンサーの問題ではない。このニュースの原稿を書いた人間がいる。原稿を書くように指示した人間がいる。これらすべての人たちに命令している人間がいる。

 ブルジョアマスコミは、これまで、支配する者の意を体し・かつ・大衆に迎合する観点から、ブルジョア道徳心にもとづいて報道を受けとる者にとって、正義の側と不正義の側がはっきりしている問題については、正義の側につく表現をとって報道してきた。いまや、NHKの首脳陣は、表現上でも、欧米諸国の権力者を正義の側に入れ、プーチンを不正義の側に入れることに、何のこだわりもなくなった、ということである。