高市は、台湾を国とみなし、台湾が攻撃されればアメリカにかかわりなく、集団的自衛権を行使して自衛隊を動員するとしたのだ

高市は、台湾を国とみなし、台湾が攻撃されればアメリカにかかわりなく、集団的自衛権を行使して自衛隊を動員するとしたのだ

 

 高市の意図を考察するために、立憲民主党の岡田にたいする答弁を、もう一度おさらいしよう。

 高市は次のように言った。

 「あらゆる事態を想定しておく、最悪の事態を想定しておくということは非常に重要だと思います。先ほど有事という言葉がございました。それはいろいろな形がありましょう。例えば、台湾を完全に中国、北京政府の支配下に置くようなことのためにどういう手段を使うか。それは単なるシーレーンの封鎖であるかもしれないし、武力行使であるかもしれないし、それから偽情報、サイバープロパガンダであるかもしれないし、それはいろいろなケースが考えられると思いますよ。だけれども、それが戦艦を使って、そして武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースであると私は考えます。」と。

 高市は安保関係の法律を熟知している、とみてよい。そうすると、この発言は、周到に考え抜き準備していて、発言する機会をねらっていたものだ、ということがわかる。

 「存立危機事態」とは、日本国家が集団的自衛権にもとづいて国家権力を発動し、自衛隊を動員して武力を行使するばあいについての規定である。それは法的に「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、……」と定義されている。

 ここで注意すべきことは、ここに言う「他国」はアメリカ国家に限定されていないことである。高市もまた、台湾を防衛しようとしたアメリカ軍が中国軍に攻撃されたばあい、というようなことをまったく語ってはいない。台湾を北京政府の支配下に置くために武力の行使を伴ったばあい、としているのである。

 ここから次のことがわかる。第一に、高市は、台湾を「他国」というように国とみなしたのであり、台湾独立派に与したのである。

 第二には、この発言は、台湾が中国によって武力を行使して攻撃されたときには、アメリカ国家にはかかわりなく、日本国家単独でも自衛隊を動員して武力を行使する、ということを宣言したことを意味するのである。この自衛隊が中国軍によって攻撃されるならば、アメリカ国家は日本国家を防衛するために日米共同作戦行動をとることになる、というわけなのである。

 もちろん、現実に自衛隊を動員するためには種々の手続きが必要となるのであり、また日本政府とアメリカ政府との協議が必要となるのであるが、日本の国家権力者・高市が、トランプ政権と習近平政権にこのように宣言した、ということが問題なのである。

 この発言は、トランプ政権が、西半球を自国の支配圏にすることにかまけて、台湾の防衛を——武器を大量に台湾に輸出して——台湾政府任せにするのはゆるさない、という高市の意志表明なのであり、台湾任せにしないでくれ、というトランプへの哀訴なのである。

 このように好戦的な高市政権を労働者階級の団結の力で打倒しよう!

 搾取と収奪と抑圧の強化を基礎にして抗争する東西の帝国主義を打倒するために、全世界のプロレタリアートは、みずからを階級として組織し、プロレタリア・インターナショナリズムに立脚してたたかおう!