読売新聞社説、原子力潜水艦の建造をあおる。先制攻撃の体制と態勢づくりだ!
読売新聞社の首脳陣は、社説で<防衛力強化提言 新たな選択肢も議論の時だ>と打ちあげた(2025年9月29日朝刊)。
これは、日本の支配階級である独占ブルジョアジーの意志を体現したものである。
彼らは次のように主張する。
<東アジアで軍事的な緊張が高まる中、あらゆる選択肢を排除せず、防衛力強化の方策を探るよう求めた提言と言える。
政府は課題を整理し、新たな安全保障政策の議論に生かさなければならない。
政府が2022年に決定した計画では、23~27年度の防衛費の総額が43兆円となっている。提言は、急速に変化する国際情勢を踏まえ、従来の計画をより発展させるよう提案したのが特徴だ。
中国は、核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)や、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)などを核戦力の柱として増強している。ロシアと北朝鮮の軍事協力も警戒を怠れない。
有識者会議が中朝露の連携について、日本が防衛力強化を決めた22年当時の状況とは「次元が異なる」と強調したことは妥当だ。
会議が防衛力強化策の一つとして提示したのが、「次世代の動力」を使った潜水艦の導入だ。原子力潜水艦が念頭にあるという。
海上自衛隊が保有する22隻の潜水艦は、ディーゼルエンジンを主な動力としているため、空気を取り込む必要があり、潜航時間や機動性に限界がある。原潜はそうしたデメリットを解消できる。
ただ、導入のハードルは高い。原子力基本法は原子力の利用を「平和目的」に限っているため、政府は、現行の法制度では「原潜保有は難しい」という立場だ。
しかし、中露が日本周辺で原潜を常時運用している状況下で、従来通りの見解で対応できるのか。抑止力を高めるため、法改正も含めて保有を検討してはどうか。
また、継戦能力を高めるには、国内で装備品を生産、調達できる体制を整えることが重要だ。
有識者会議は、国営の 工廠 こうしょう (工場)設置も提起した。国が弾薬などの製造設備を整え、それを拠点として中小企業などに防衛事業への参入を促す狙いがある。>
この社説の特質は、日本は原子力潜水艦を建造し保有せよ、と政府とあらゆる政治勢力に檄を発したことにある。日本を指導し牽引する支配者たちは、日本が軍事大国になるだけの軍事力を保持するために邁進せよ、というわけなのである。これは、中国・北朝鮮・ロシアを敵とする排外主義の貫徹である。日本のナショナリズムの貫徹である。
この潜水艦は、トマホークや日本製の射程距離を1000キロ以上に伸ばしたミサイルを装備して、中国や北朝鮮の基地を日米共同で先制的に攻撃するためのものである。
原子力潜水艦であるならば、敵に察知されないかたちで、海中を自由に動き回ることができる、先制攻撃にうってつけだ、というわけなのである。
参政党のさや(塩入清香)は「核武装がもっとも安上がり」と叫んだ。日本は大量のプルトニウムを保有し・核兵器を生産する技術をもっているとしても、現実に核兵器を生産し保有するのは、内外情勢を勘案するならば、そのハードルは高い。日本の支配階級は、原子力潜水艦の製造というかたちで、その突破口を切り拓くのだ、と決意を固めたのである。
参政党は、すでに、天皇を元首とし、本格的な軍隊を保持する、とする憲法構想案をうちだしている。学校では神話を教えよ、とした。神道を国家の宗教とすることを狙っているのである。神谷は、「極左の考えをもっている人・共産主義者が社会の中枢に浸透している」として、戦争反対を主張する労働者たちを労働組合からあぶりだし一掃するための「スパイ防止法」を制定することを画策している。
すべては、支配階級の利益のための戦争に、労働者たちをだまし屈服させて、兵士として駆りだすためなのである。
支配階級は、参政党を先頭で走らせた。自民党の高市早苗を二番手として走らせた。
支配階級とこれらの極右勢力は、新たな戦争の体制と態勢を構築するために、労働組合と一切労働者組織を破壊することを狙っているのである。
しかも、読売新聞首脳陣は、社説に次のように書いた。
<提言はこのほか、装備品の輸出要件の緩和も検討するよう求めた。現在は原則として救難や輸送、監視など「5類型」に該当しなければ、装備品を輸出できない。
戦闘機などの開発費は高額になりがちなため、国際共同開発となる例が増えている。完成後、第三国に輸出するケースも多い。
そうした状況で日本だけが輸出に制約をかけていたら、技術力を提供する一方となってしまう。輸出拡大を経済成長につなげる、といった発想も必要だろう。>
ここに言う戦闘機は、日本・イタリア・イギリスの三か国で開発している次期戦闘機をさす。アメリカ国家権力者が次期戦闘機については他国に売らない、といっていることにふまえて、アメリカに依存することなく、この三か国で次期戦闘機を開発し生産することを、日本帝国主義国家権力者と軍需独占体は急いでいるのである。しかも、これらの三か国の国家権力者と軍需独占体は、戦闘機の開発費を回収するとともに、サウジアラビアなどの産油国やその他のグローバル・サウス諸国に影響力を拡大するために、これらの国ぐににこの戦闘機を輸出する工作をおしすすめているのである。日本の支配階級としては、せっかく戦闘機を三か国で開発し生産したのに、輸出による利益はイタリアとイギリスにもっていかれたのではたまったものではない、といらだち、武器輸出の制限を解くことにあせっているのである。
まさに、日本の支配階級と極右勢力は、イタリア帝国主義やイギリス帝国主義と手を携えて自国が軍事大国にのしあがりつつ、東アジアで、日米共同での先制攻撃の体制と態勢を構築することを急いでいるのであり、そのために不可欠な治安弾圧体制を築くことを目論んでいるのである。
このような策動をうち砕くために、労働者たち・勤労者たち・学生たちは、労働者階級の立場にたって階級的に団結し、プロレタリア・インターナショナリズムを貫徹してたたかおう!
