テスラ、株式時価総額1兆ドル超え

テスラ、株式時価総額1兆ドル超え

 

 10月25日のニューヨーク株式市場でEV(電気自動車)大手テスラの株式の時価総額が1兆ドル(約110兆円)の大台をはじめて突破した。時価総額の1兆ドル超えは「GAFA」などの巨大IT企業がすでに達成しているが、自動車メーカーでははじめてだという。トヨタはすでにテスラに抜かれている。

 車の販売台数では、テスラはトヨタよりも圧倒的に少ないにもかかわらず、株式の時価総額ではトヨタを凌駕して肥大化させつづけているのは、世界の投機屋ども(金融機関・独占企業・個人など)が、脱炭素の流れを当てこんで、その資金をテスラに投入しつづけていることにもとづく。

 テスラは、自動車産業のなかのガソリン車およびその部品の生産部門を壊滅させ、そこの労働者たちを路頭に放りだすかたちで、自資本を増殖させており、そしてよりいっそうそうしようとしているのである。

 トヨタは、当面はハイブリッド車の生産を拡大しつつ、水素エンジン車などを開発するというように、自資本を増殖させるために、トヨタ生産方式にもとづいて労働者たちから剰余労働を徹底的に搾り取りつづけると同時に、自企業の系列の下請け・孫請け企業群とそこの労働者たちからよりいっそう無慈悲に収奪しつづける、という道を選んでいるのである。

 両者ともに、その行動の本質は、労働者からの剰余労働の搾取の強化にある。

 このような搾取の強化をその根底からくつがえすために、労働者たちは階級的に団結しよう!